肥満改善薬「アライ」の効能と減量効果|考えられるデメリット【気になるポイントまとめ】

記事監修者 あみこ
◆ エステティシャン。日本ダイエットコーチング協会認定コーチ。健康管理士。
◆ リバウンドしない健康美ダイエット法を発信します♪ 一緒にキレイbodyになりましょう♬

現在日本で承認されている“肥満改善薬”は1種類のみです。医師の処方が必要で、副作用があるため使用は12週間、対象はBMI 35以上の高度肥満症に限定されています。

厚生労働省は20022年11月28日、大正製薬の経口抗肥満薬「アライ」要指導医薬品として承認することを了承しました。来年3月に正式承認される見込みです。

認められれば、処方箋なしで、薬局で肥満改善薬を購入できるようになります。

どんな薬なの?

副作用はあるの?

気になるポイントをまとめました。

この記事でわかること

  • 肥満改善薬「アライ」ってどんな薬?
    仕組み|購入方法|対象者|副作用|価格|効果|考えられるデメリット について
目次

肥満改善薬「アライ」とは?

肥満改善薬「アライ」のメカニズム|購入方法|対象者|副作用 について、紹介します。

仕組み

肥満改善薬「アライ」の効能|考えられるデメリット【気になるポイントまとめ】

1回1錠、1日3回、食事中か食後1時間以内に服用します。効果は「脂肪吸収の抑制」です。

本来ヒトの体は脂肪を食べると、脂肪分解酵素“リパーゼ”によって、脂肪を体内に吸収できるサイズまで小さく分解します。

「アライ」の成分 “オルリスタット” には、リパーゼの働きを阻害する働きがあります。分解されず大きいサイズのままの脂肪は細胞内に吸収されずに、脂として体外に排出されるという仕組みです。

購入方法

肥満改善薬「アライ」の効能|考えられるデメリット【気になるポイントまとめ】

「アライ」は、薬剤師による対面での情報提供・指導が義務づけられている「要指導医薬品」として販売される予定です。

その為、オンライン購入はできません。

薬局で購入する場合、服用1カ月前から腹囲・体重などを記録し、薬剤師から生活習慣指導を受けます。あくまで生活習慣改善が主軸であり、「アライ」は補助的に使用する薬です。

さらに、6カ月服用して効果がない場合は、使用中止を求められることもあります。

対象者

肥満改善薬「アライ」の効能|考えられるデメリット【気になるポイントまとめ】

服用できるのは、腹囲は男性が85cm以上|女性が90cm以上の、成人(18歳以上)です。

加えて、高血圧や脂質異常などの健康被害を伴わない肥満の人に限られます。

副作用

肥満改善薬「アライ」の効能|考えられるデメリット【気になるポイントまとめ】

日本肥満学会理事長 横手幸太郎氏によると、「アライ」は体内にはほとんど吸収されないといいます。つまり、中毒性の懸念は弱く、体への害は少ないと考えられます。

但し、脂質が吸収されずに便として体外に排出される仕組みなので、脂肪分の高い下痢や軟便、油を伴う放屁などの排便関連症状が出ることがあります。肥満症の専門家で医師の砂山聡氏によると、「下痢はほぼ必発。脂分が多い食事を摂ると特に酷い下痢、脂肪便になる。」とのことです。

価格

販売価格はまだ発表されていません

処方薬ではなく市販薬ですから、仕入れ値に基づいて、それぞれの薬局が販売価格を決めることになります。「薬剤師による指導の手間賃」が上乗せされた金額になるでしょう。

参考価格として、アメリカでは同成分の肥満改善薬が、60錠(20日分)で約44ドル(約6120円)で販売されています。

肥満改善薬「アライ」の減量効果

肥満改善薬「アライ」の効能|考えられるデメリット【気になるポイントまとめ】

「アライ」は、どのくらいの減量効果があるのでしょうか? 海外と日本で行われた臨床試験を紹介します。

まず、海外での臨床試験です。約1400人の参加者は、運動や食事の質など生活習慣の改善に取り組みながら、「アライ」を服用しました。有効成分オルリスタットが入っていない偽薬を服用した人の1年後の体重は平均2.3kg減、「アライ」を服用した人は平均4.8kg減でした。

日本の臨床試験では200人が参加し、半年後の結果は偽薬が平均1.0kg減、「アライ」が平均2.2kg減でした。

「アライ」は、偽薬を服用した人と比較して約2倍の減量効果がありました。

肥満改善薬「アライ」のデメリット

肥満改善薬「アライ」の効能と考えられるデメリット【気になるポイントまとめ】

「アライ」について考えられるデメリットは、次の通りです。

「アライ」のデメリット

  • 脂質不足
  • 脂溶性ビタミン不足
  • 糖質には効果がない
  • リバウンドの可能性
脂質不足

「アライ」は脂質の吸収をブロックする抗肥満薬です。しかし、脂質は体に約37兆個あるとされる細胞膜の主要な構成成分であり、組織にハリツヤを与えます。脂質が不足すると細胞膜から潤いが奪われることが予想されます。

健康体を維持する“エネルギー産生栄養素バランス”は、タンパク質2:脂質:3:炭水化物5の割合と考えられています。

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脂溶性ビタミン不足

海外では、成分量の違う薬剤を含めたデータで、“脂溶性ビタミン”が不足しやすくなるといった報告があります。

脂溶性ビタミンとはビタミンA|D|E|Kを指します。脂溶性ビタミンは水に溶けず油脂に溶け込むため、脂質と併せて取ると吸収されやすいという特徴があります。脂質を吸収せずに体外に排出すると、同時に脂溶性ビタミンも吸収できなくなり、不足に繋がります。

ビタミン働き
A目や皮膚の粘膜を健康に保つ
暗いところでの視力を保つ
D成長促進
カルシウムの吸収促進
E抗酸化作用
細胞膜を構成
不飽和脂肪酸の酸化防止
過酸化脂質生成の抑制
血行を良くする
頭痛|不眠|手足の冷えを防止
肌の老化防止
K血液を凝固させる
タンパク質の合成を助ける

(参考:日本成人病予防協会)

糖質には効果がない

「アライ」は脂質の吸収を阻害しますが、糖質は変わらず吸収されます。その為、糖質過剰で肥満に繋がっている場合には、減量効果を発揮しません。

リバウンドの可能性

「アライ」を一生使い続けることは出来ません。「アライ」を使用し一時的に痩せたとしても、食生活を見直さなければ、服用を止めた時にリバウンドする可能性があります。食生活改善が不可欠です。

生活習慣改善との併用を

肥満改善薬「アライ」の効能|考えられるデメリット【気になるポイントまとめ】

肥満改善薬「アライ」には、元々ついている脂肪をそぎ落とす効果はありません。また、日常生活に支障が出る排便関連症状が伴います。

それでも、急ぎ脂肪を落とさなければ健康が危ぶまれるリスクを持つ人にとって、「アライ」は画期的な薬です。

同時に、忘れてならないのは、「アライ」は補助的に服用する薬であり、あくまで主軸は食事の改善や運動であることです。

生活習慣改善には、ポイントがあります。3日坊主になりがちの人は、ポイントを知らないだけです。コツを知れば、楽に良い生活習慣を身につけられます。

当ブログ “well body” では、習慣改善のコツやダイエットの手順、理想の食事量|バランスについて、発信しています。

ダイエットは苦行ではありません。少しの見直しで、自分の体がどんどん健康できれいになっていく楽しい作業です。正しい情報を手に入れて、遠回りすることなく、望むボディラインを手に入れましょう。

参考記事:FNNプライムオンライン

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