この記事でわかること
- 鶏ひき肉|牛上ひき肉|豚上ひき肉 に使われる部位
- 鶏ひき肉|牛上ひき肉|豚上ひき肉|合いびき肉 のエネルギー量と脂質量
- 脂質量を抑える方法
ひき肉のエネルギー量や脂質量をご存知ですか?
脂質は1g=9kcalと高エネルギーですが、ひき肉の脂身は取り除くことが出来ません。その為、ひき肉はダイエット中には不向きな食材のように感じますが、決してダイエットと両立できないわけではありません。
おおよそのエネルギー量や脂質量を把握しておけば、副菜や1日のうち他の2食などで調整が可能です。
食に関する知識があると、ダイエットは有利です。ざっくりと把握しておきましょう♪
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食肉の表示
ひき肉とは
ひき肉とは、グラインダーで挽いた肉の総称です。鶏|豚|牛のほかに、豚と牛のひき肉をミックスした「合いびき肉」が、スーパーなどでよく販売されています。
食肉の表示方法
日本には、消費者が安全で身体によい食品をわかりやすく選べるように、食品の安全性や機能性に関する表示について「食品表示法」という法律があります。
食品表示法では、食肉などの生鮮食品に対し、「名称」「原材料」「原産地」「食肉の種類・部位」「消費期限」等の表示が義務付けられています。例えば、「国産 牛かたロース」という表示からは、「原産地:日本」「種類:牛肉」「部位:肩ロース」であることがわかります。
ひき肉の表示方法
しかし、ひき肉は「部位の名称」を省くことが認められています。「国産 鶏ひき肉」のように、「原産地」と「肉の種類」は明記されているけれど、部位の表示がされていないものが多く販売されています。
なぜ部位を表示しないのか
ひき肉は、食肉を切り分ける過程で出た切れ端や、肉質が硬い部位など、複数の部位を寄せ集めて挽いたものであることが多く、部位を明記することが難しいため、部位表記の省略が認められています。
店により異なる配合
中~大型スーパーでは、店ごとに食肉のカットが行われます。ブロック|スライス|細切れ を切り出すほかに、惣菜も作られます。ひき肉をどの部位からどのような配合で作るかは、店ごとに異なり、日によっても変わります。
ひき肉の保存方法
ひき肉は空気に触れる面積が多く、痛みやすく味も落ちやすいという特徴があります。購入したら、冷蔵庫のチルド室で保存し、早めに使いましょう。冷蔵保存する場合は、空気に触れないようにラップでぴったりと包むか、加熱してから冷凍、または下味をつけて冷凍するのが、鮮度を落とさないコツです。
種類別 ひき肉に使われる部位と脂質量
ひき肉を、肉の種類ごとに見ていきましょう。
鶏ひき肉
鶏ひき肉に使われる部位
鶏ひき肉は主に、胸やモモの正肉と、各部位の骨周辺の肉が使われます。特定部位だけでひき肉を作った場合、「胸ひき肉」「モモひき肉」と明記されることもあります。また、鶏ひき肉に鶏皮が含まれているかどうかについて、表示の義務はありません。「皮なし」と書かれていなければ、皮ごと挽いた挽肉であることがほとんどです。つまり、「国産 鶏ひき肉」とだけ表示されている場合、むね肉またはもも肉を皮ごと挽いたものと考えましょう。皮に脂肪分が多く含まれるので、皮ごと挽いた挽肉は、皮を取り除いたむね肉やもも肉に比べると、高エネルギーです。
鶏ひき肉のエネルギー量(平均値)
種類 | エネルギー | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 |
---|---|---|---|---|
鶏 ひき肉 | 171kcal | 17.5g | 12g | 0g |
皮なし むね肉ともも肉のエネルギー量(参考)
部位 | エネルギー | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 |
---|---|---|---|---|
むね肉 (皮なし) | 113kcal | 24.4g | 1.9g | 0g |
もも肉 (皮なし) | 128kcal | 22g | 4.8g | 0g |
鶏ひき肉の特徴
低脂肪で柔らかくクセがありません。生姜と相性が良く、そぼろやつくねに適しています。繋ぎに卵を使うと、ハンバーグやつくねがふっくらジューシーに仕上がります。混ぜ過ぎると滑らかになり肉らしい食感が失われるので、こね方に注意が必要です。
新鮮な鶏ひき肉の選び方
きれいなピンク色をしたものを選びましょう。
牛ひき肉
牛ひき肉に使われる部位
牛ひき肉には、おもに「ネック(首)」「スネ」「肩」など、筋(すじ)の多い部位や、「もも」や「ロース(背中)」の切れ端などが使われます。脂肪の少ない赤身ひき肉は ネック|スネ の割合が多く、脂肪含有量15%程度のひき肉は「上ひき肉」や「赤身ひき肉」として市販されます。上ひき肉でも、鶏ひき肉に比べると倍近い脂質量があります。
牛 上ひき肉のエネルギー量
種類 | エネルギー | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 |
---|---|---|---|---|
牛 上ひき肉 | 251kcal | 17.1g | 21.1g | 0.3g |
鶏ひき肉のエネルギー量(参考)
種類 | エネルギー | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 |
---|---|---|---|---|
鶏 ひき肉 | 171kcal | 17.5g | 12g | 0g |
牛ひき肉の特徴
旨味が強く、弾力があって食べ応えがあります。水分が少なく崩れにくいので、ハンバーグなど練って成型するような料理に向いています。また、牛肉には特有のにおいがあるので、デミグラスソースやミートソースなど、濃い味つけで調理されます。
新鮮な牛ひき肉の選び方
鮮度がよい牛ひき肉は、色が鮮やかです。脂質の少ない牛ひき肉を選びたい場合は、「上ひき肉」「赤身ひき肉」と表示されたものを選ぶか、赤色が鮮やかな挽肉を選びましょう。
豚ひき肉
豚ひき肉に使われる部位
肩|バラ|モモ から、ブロック|スライス|細切れ|切り落とし を取った残りと腕肉などが、挽肉に使われます。脂肪含有量15%程度の赤身ひき肉には脂肪が少ないモモ肉が使われ、スーパーによっては「上ひき肉」と表記され、並ひき肉と区別して販売されます。上ひき肉の脂質量は、鶏と牛の中間といったところです。
豚 上ひき肉のエネルギー量
種類 | エネルギー | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 |
---|---|---|---|---|
豚 上ひき肉 | 209kcal | 17.7g | 17.2g | 0.1g |
鶏ひき肉と牛上ひき肉のエネルギー量(参考)
種類 | エネルギー | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 |
---|---|---|---|---|
鶏 ひき肉 | 171kcal | 17.5g | 12g | 0g |
牛 上ひき肉 | 251kcal | 17.1g | 21.1g | 0.3g |
豚ひき肉の特徴
牛同様に脂質が多い反面、牛のような強い臭いがありません。肉の味を活かしつつジューシーに仕上げられるので、餃子など薄味の調理に向いています。牛のような筋が少なく長時間煮込まずとも美味しく食べられるので、メンチカツや肉団子などにもよく使われます。
新鮮な豚ひき肉の選び方
豚ひき肉の場合、淡くきれいなピンク色をしているものが鮮度のよい証拠です。古くなると肉色が灰色がかってきます。
合いびき肉
合いひき肉とは
合びき肉とは、牛肉と豚肉を合わせたひき肉です。牛肉と豚肉の割合は、7:3や6:4、5:5、4:6など販売店によって異なり、使用割合の多い順に表示されます。
合いびき肉の特徴
うま味の強い牛肉とコクのある豚肉のいいとこ取りをしたひき肉です。肉の味が濃く、噛み応えと柔らかさが両立しています。牛100%のハンバーグは硬くなりがちですが、合いびき肉を使用することで適度にやわらかい食感のハンバーグに仕上がります。
新鮮な豚ひき肉の選び方
艶があり、肉の赤身と脂肪の色の差がはっきりしているものが新鮮です。
1日に必要な脂質量を知ろう
自家製ひき肉
フードプロセッサーを使えば、じぶんで好みの部位からひき肉を作ることが可能です。ブロックやスライス肉であれば、皮下脂肪のような大きくまとまった脂身を取り除くことが出来ます。脂身を取り除いてから砕けば、赤身ひき肉となります。但し、手間がかかります。
加熱時にキッチンペーパーで拭き取る
フライパンでひき肉を加熱する際、熱で溶け出た脂をキッチンペーパーで拭き取ると、少ない手間で脂質量を減らすことが出来ます。肉の脂を全て吸い取るわけではありませんから、肉のジューシーさも残しつつカロリーカットが可能です。
脂質も必要、摂り過ぎはNG
ダイエット中だからと言って、脂身を食べていけないわけではありません。脂質も体に必要な栄養素です。しかし脂質は高カロリーのため少量で太りやすいので、脂質が多い肉を使う時はフライパンに油を引かずに調理する、ドレッシングをノンオイルにする、副菜や他の2食でエネルギー量を調整するなどしましょう。
1日に必要な脂質量は、およそ30~60gです。自分の目標エネルギー摂取量と脂質必要量を(ざっくりとで良いので)把握して、コントロールしましょう♪
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エネルギー摂取量別 PFCバランス
目標 エネルギー 摂取量 | 炭水化物 50~65% | 脂質 20~30% (1食あたり) | タンパク質 15~20% |
---|---|---|---|
1500kcal | 187~244g | 33~50g (11~17g) | 56~75g |
1600kcal | 200~260g | 36~54g (12~18g) | 60~80g |
1700kcal | 212~276g | 37~57g (12~19g) | 63~85g |
1800kcal | 225~292g | 40~60g (13~20g) | 67~90g |
ひき肉の脂質量を抑える方法
- 鶏ひき肉を選ぶ
- 上ひき肉を選ぶ
- 赤身肉から上ひき肉を作る
- 加熱時にキッチンペーパーで拭き取る
上記が難しければ、
- フライパンに油をひかない
- ドレッシングをノンオイルにする
- 副菜や他の2食でカロリー調整をする
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