ダイエットに関心のある人であれば、「冬は痩せやすい、夏は痩せにくい」という定説を、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?
ではなぜ、冬は痩せやすいのでしょうか? 実際に冬はダイエットの成功確率が高いのでしょうか?
私は今まで、沢山の女性のダイエットに関ってきました。冬が痩せやすい季節と言われるのには、理由があります。しかし実際のところ、痩せる人は季節に関係なく痩せていきます。
この記事では、
- 冬が痩せやすいと言われる理由
- 季節に関係なくダイエットを成功させる方法
について紹介します。
「スリムになりたい!」と思ったタイミングが、あなたの「ダイエットの始め時」です。
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秋|冬はミトコンドリアが活性化
私たちの体は、およそ37兆個の細胞から出来ています。その細胞のひとつひとつには数百~数千個のミトコンドリアが存在します。
人間は食事をしたり、体を動かしたり、眠ったり、臓器が働くといった行動すべてにエネルギーを必要とします。このエネルギーを生み出しているのが、ミトコンドリアです。
ミトコンドリアは、放っておくと加齢とともに数が減少し、機能も衰えます。ミトコンドリアがエネルギーを効率よく作り出せなくなると、体は疲れやすくなり、エネルギーに変化できずに余ったエネルギー産生栄養素(炭水化物|脂質|タンパク質)は中性脂肪に変化し、肥満に繋がります。
ミトコンドリアは寒い環境で活性化し、活性化すると数も増えることがわかっています。ミトコンドリアの量が増え元気に働けば、効率よくエネルギーを生み出せるようになるので、太りづらくなります。
外気温が下がる秋|冬は、ミトコンドリアに自然と良い刺激を与えることが出来ます。秋|冬はミトコンドリアが活性化するので、ダイエットに向いている時期です。
(参考図書:「体が若くなる技術」太田成男著)
冬|春は 基礎代謝量がUP
ヒトの体は、体温を一定に保つために熱を作り出します。外気温が下がり、体温を維持するために多くの熱を作り出さなければならない 秋|冬 は、エネルギー消費量が増えます。
「基礎代謝量は、季節(気温)に対し数か月遅れで反比例する」とした古い研究結果があります。
それによると、外気温が10℃を下回るのが11月~3月。基礎代謝量が年平均を上回るのが1月~6月です。
1月から6月の冬から春にかけては、秋からの寒さに体が徐々に順応し基礎代謝量が高くなります。日常生活を送るだけでエネルギーを多く使うので、「冬|春 は痩せやすい」と考えられます。
(参考:島岡章他「基礎代謝の季節変動について」(日生気誌24(1):3-8,1987年))
夏は痩せられないのか?
暑い夏は、外気温によってミトコンドリアが活性化することもなく、基礎代謝量も年平均を下回ります。
では、夏は痩せられないのでしょうか?
秋~春がダイエットに向いているのはデータによって証明されていますが、夏だから痩せないということはありません。
体重増減の大きな要因はあくまで、食べたエネルギー量と使ったエネルギー量の出納バランスです。秋~春であっても食べ過ぎれば体重は増えるし、夏でも食事内容を整えればダイエットは可能です。
事実、ダイエットに成功する人たちは、1年を通して季節に関係なく脂肪が落ちていきます。
エネルギー出納バランスを「食べた量 < 使った量」にするためには、次の方法が有効です。
「食べた量 < 使った量」にする方法
- エネルギー摂取量を減らす
・肉は脂身を取り除いて調理する
・ドレッシングをノンオイルにする
・甘味料にラカントを使う
・間食を200kcal/日 に抑える - エネルギー消費量を増やす
・タンパク質を多く摂る
・筋肉量を増やす
・寒い環境を作る
エネルギー摂取量を減らす
肉は脂身を取り除くと大幅なカロリーカットになります。鶏は皮にも脂質が多く含まれる為、摂取量を減らしたい時は脂身のほかに皮も取り除きましょう。
ドレッシングも油を多く使っている為、高カロリーです。ドレッシングのエネルギー量や質は、次のいずれかで調整しましょう。
- 使用頻度|量を抑える
- ノンオイルドレッシングを使う
- アマニ油とラカントでドレッシングを手作りする
アマニ油は、日本人に不足しがちなオメガ3系の脂肪酸が多く含まれている油です。オメガ3には、抗炎症作用があります。油を摂るならば、体が必要としている油を摂りましょう。
ラカントとは、カロリーゼロの自然派甘味料です。エネルギーとならず、血糖値も上げません。ドレッシングに限らず、味つけにラカントを使うと、エネルギー調整がしやすくなります。
間食に選びがちなデザートやスナック類は、砂糖と油を多く含みます。その為、1日の食事のうち間食の割合が増えると、栄養バランスが崩れます。間食は1日200kcal程度を上限に楽しみましょう。
エネルギー消費量を増やす
肉|魚|卵|大豆製品は、タンパク質が豊富です。タンパク質は消化・吸収に多くのエネルギーを必要とするため、エネルギー消費量を増やします。普段の食事で糖質|脂質が多い人は、タンパク質多めの食事にバランスを変えてみましょう。
各栄養素の食事誘発性熱産生量
栄養素 | 摂取量に対する 消費エネルギーの割合 |
---|---|
炭水化物 | 約6% |
脂質 | 約4% |
タンパク質 | 約30% |
(参考:厚生労働省 e-ヘルスネット)
タンパク質の消化吸収には
炭水化物の5倍、脂質の7倍もの
エネルギーを使うのね!
タンパク質は筋肉の材料でもありますから、タンパク質豊富な食材を食べると同時に運動を行うと、筋肉量UPに繋がります。筋肉量が増えると、季節に関係なく基礎代謝量が増えます。
ミトコンドリアを活性化させてエネルギー消費量を上げたい場合は、サウナや入浴後に水風呂、または冷水シャワーを浴びましょう。季節に関係なく体に寒い刺激を与えることが可能です。
ダイエットに季節は関係ない
気温が低い秋~春は、ダイエットに向いた季節です。しかし、ダイエットの基本は生活習慣改善です。よって、「スリムになりたい!」と思った時が、あなたの真の「ダイエットの始め時」です。
どの季節であってもやるべきことは、エネルギー出納バランスを「食べた量 < 使った量」にすることです。実は「食べた量 < 使った量」にすることでも、ミトコンドリアは活性化し、数が増えます。
結局、ダイエットはいつ始めても良いのですね。
当ブログ “well body” では、習慣改善のコツやダイエットの手順、理想の食事量|バランスについて、発信しています。
ダイエットは、少しの見直しで自分の体がどんどん健康できれいになっていく楽しい作業です。正しい情報を手に入れて、遠回りすることなく、望むボディラインを手に入れましょう。
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